こんにちは。八尾市で植木屋をしている、ハナタニガーデンワークスです。
植木屋の仕事をしていると、毎日のように剪定枝や刈った草が出ます。
もちろん処分することもありますが、畑で利用できそうなものについては持ち帰り、一部を積み上げて堆肥化しています。
そんな堆肥を9月初旬に切り返していたところ、土の中から何やら大きな白いものが出てきました。
カブトムシの幼虫です。
しかも結構大きい。
体長は5〜8cmほどで、太さは親指くらいありました。
作業中に傷つけてしまうのもかわいそうなので、とりあえず自宅へ連れて帰り、堆肥と一緒にプランターへ保護しました。
このときは、たまたま1匹だけ住み着いていたのだと思っていました。
ところが、そうではありませんでした。
雨が上がったので、もう一度堆肥を掘ってみた
最初の幼虫を見つけてから、しばらく雨の日が続きました。
そして9月20日。
ようやく天気も回復してきたので、幼虫を発見した場所を改めて掘り返してみることにしました。
剪定枝や刈草を積み上げている堆肥場。表面を取り除くと、その下は黒い堆肥になっています。
表面には、まだ枝や枯れ草の形がかなり残っています。
ところが、それをめくってみると、その下には黒く腐熟した堆肥の層ができています。
その黒い部分を少しずつ崩していくと……。
出てくる、出てくる。
中からカブトムシの幼虫が次々と出てきました。
この日だけで16匹の幼虫を発見しました。
数えてみると、この日だけで16匹。
9月初旬に先に保護していた1匹を合わせると、全部で17匹になりました。
さすがに17匹もいれば、「たまたま1匹いた」という話ではありません。
どうやら、この堆肥場そのものがカブトムシが育つ場所になっていたようです。
もともとは、剪定枝と刈った草の山だった
今回カブトムシが見つかった場所は、カブトムシを育てるために作った場所ではありません。
造園の仕事や畑の管理で出た刈草や細かな剪定枝などを積み上げ、堆肥化していた場所です。
草を刈る。
木を剪定する。
そこで出た植物を集めて積み上げる。
時間が経つと、それらが少しずつ分解され、やがて黒っぽい土のような状態へ変わっていきます。
今回の堆肥場も、上の方にはまだ枝や草が残っていますが、その下ではすでにかなり分解が進んでいました。
そして、その腐熟していく植物質が、カブトムシの幼虫にとって食べ物になります。
こちらが意図して作ったわけではないのに、植物を堆肥へ戻していく過程で、カブトムシが生きられる環境まで自然に整っていた。
今回、一番面白いと思ったのはそこでした。
「剪定ごみ」と呼んでいるものは、本当にごみなのか
植木屋の仕事では、大量の剪定枝や刈草が発生します。
仕事として考えれば、それらは現場から搬出し、処分しなければならない「剪定ごみ」です。
もちろん住宅地では、その場に残しておくわけにはいきません。
しかし、自然界の中で考えてみると少し違って見えます。
草も枝も、もともとは植物です。
植物が枯れ、微生物などによって分解され、やがて土へ戻っていく。
そして今回、その途中に17匹のカブトムシの幼虫がいました。
人間から見れば「処分するもの」でも、別の生き物から見れば食料であり、住処でもある。
そう考えると、剪定枝や刈草に対する見方もちょっと変わってきます。
刈草から、もう小さな循環が始まっていた
今回起きていたことを順番に並べてみると、とてもシンプルです。
草を刈る・枝を剪定する
↓
集めて積み上げる
↓
植物が腐熟して堆肥になる
↓
カブトムシが産卵する
↓
幼虫が腐熟した植物質を食べて育つ
↓
さらに分解が進み、やがて畑の土へ戻っていく
特別な設備を作ったわけでもありません。
剪定や草刈りで出た植物を、捨てずに積み上げていただけです。
それでも時間が経てば、植物が分解され、微生物や昆虫が集まり、それぞれが役割を持つようになります。
自分では堆肥を作っていたつもりが、その場所ではすでに小さな生態系ができ始めていた。
17匹の幼虫を見ながら、そんなことを感じました。
17匹、来年の夏まで育ててみます
この日発見した16匹は、とりあえず空いていた大きなプランターへ避難させました。
もちろん中に入れたのは、幼虫たちが実際に暮らしていた刈草や剪定枝からできた堆肥です。
発見した16匹を、元の堆肥と一緒に大型プランターへ保護しました。
9月初旬に見つけた1匹も、別のプランターで元気にしています。
少し落ち着いたら、大型プランター2個を使って8匹と9匹に分ける予定です。
プランターは雨が直接入らない自宅の軒下へ移動しました。
これから秋の間に堆肥を食べ、冬を幼虫の状態で越します。
春になれば再び活動し、順調に育てば初夏には蛹になり、その後、成虫になって地上へ出てきます。
成虫が出てくる頃までには、プランターに合わせた格子状の蓋も自作する予定です。
さて、17匹のうち何匹が無事にカブトムシになってくれるでしょうか。
これはしばらく観察してみようと思います。
庭師として、少し嬉しい発見でした
私は普段、庭師として木を剪定したり、草を刈ったりしています。
そうすると必ず「処分するもの」が出ます。
でも今回、その処分するはずだった植物の中から17匹のカブトムシが出てきました。
捨てればごみ。循環させれば、別の生き物を育てる資源になる。
もちろん、すべての剪定枝や刈草を堆肥化できるわけではありません。
それでも、利用できるものをできる範囲で土へ戻していく。
その過程で植物が分解され、土になり、そこを利用する生き物まで現れる。
今回の17匹を見つけて、そんな自然の循環を改めて実感しました。
来年の夏、プランターから立派なカブトムシが出てきたら、またこのブログで報告したいと思います。
それまでは、庭師兼カブトムシ飼育員として見守ります(笑)。
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